DOWNTOWN - DEUS 4CYL from Deus Customs on Vimeo.
カワサキのZシリーズやNinjaシリーズ、スズキのGSやGSX-R、ヤマハならFZやFZR、それにYZF、ホンダはCBやCBRなどなど…デウスはこれまでも並列4気筒エンジンを搭載したカスタムバイクを数多く手掛けてきました。その並列4気筒エンジンを抱くベースマシンに、あらたにBMWが加わりました。それが2009年に発売された「S1000RR」です。BMWは、初めてアルミフレームに並列4気筒エンジンを搭載するという、トレンドを取り入れたスーパースポーツバイクを開発。その高いパフォーマンスとオリジナリティ溢れるスタイリングで、トラックライダーを虜にするとともに、販売台数においても成功を収めました。
そのマシンをベースにカスタムしたのが、この「4Cyl」。オーナーは、ハリウッドスターのオーランド・ブルームです。オーランドとデウスは、デウス・アメリカのメインビルダーであるマイケル“ウーリー”ウーラウェイとともに1964年式のBMW R60をレストアし、以来、気心が知れたバイク仲間になりました。
そしてS1000RRが発売されたとき、デウスの創始者であるダレ・ジェニングスとウーリー、そしてオーランドとともに、BMWの本社があるドイツ・ミュンヘンを訪れ、S1000RRのデザイナーであったオラ・ステネガルドとともにカスタムプロジェクトをスタートさせたのでした。
ウーリーのファクトリーでは、すべてのバーツのバランスを再検討。最新のテクノロジーで設計されたエンジンとフレームを持つ車体を、ミニマムでレトロな、カフェレーサー的デザインにまとめ上げました。
「なぜ多くの人が、このマシンをカスタムしたがらないか、いまなら理解できます」ウーリーは、完成した4Cylを前にそう語りました。「電子制御テクノロジーを満載したS1000RRのタンクやシートの下には数え切れないほどのセンサーと配線、コンピューターで埋め尽くされていましたた。それらをまとめ上げるため、あらたに制作したシートレール内のスペースを活用しました」
燃料タンクは、ウーリーが得意とする50〜60年代のマシンからインスピレーションを得たもの。燃料タンク上にステンレス鋼管を平行に走らせ、それによってSF映画に登場するメカニカルな小道具のような雰囲気が生まれています。もちろんヘッドライトカウルやシートカウルも制作。クラシカルな電装類によってそのスタイルはさらに美しく彩られています。
メーター類は、アナログな針式エンジン回転計の内部デザインを変更。ライダーのみが見ることができる世界を彩っています。
世界最高峰の市販車レースの世界でも、その高いパフォーマンスを見せつけたS1000RR。4Cylは、そのパフォーマンスに加え、マシンを手にする喜びを与えるクラフトマンシップをプラスした最高のカスタムバイクなのです。
BIKE BUILDER: Michael Woolaway - The Emporium
of Postmodern Activities, USA
DONOR BIKE: 2015 BMW S1000R
CHASSIS: Stock main frame
with custom subframe;
stock swingarm
ENGINE: Akrapovic 4-into-1 exhaust; Febur radiator
BODYWORK: Hand-formed aluminium tank, tail & headlight cowl; carbon-fibre front fender
SUSPENSION: Stock forks; stock shock; Durelle top triple clamp
WHEELS & BRAKES: Stock wheels; Pirelli tyres; stock brakes
DETAILS: Round headlight; Motogadget bar-end indicators; Rizoma fluid reservoirs; Rizoma mirrors; Gilles Tooling clip-ons; Gilles Tooling rearsets; custom carbon-fibre electrics tray; custom Kushitani leather seat
from the new Deus book IN BENZIN VERITAS.デウス バイク ブックは こちら