デウス ブルームーン
トライアンフは、ネオクラシックと呼ばれる新しいカテゴリーが世界中で人気になる前から、新車で買えるクラシカルなスタイルのバイクを造り続けてきました。だから、いまも最新ラインナップの半分は、並列2気筒エンジンを搭載したそのネオクラシックモデルたちで、昔ながらのシンプルな車体デザインを採用しています。
そのトライアンフの、ちょっと古いモデルである「ストリートツイン」もクラシカルなスタイルを採用していました。そして軽量で、ハンドリングも素直。このちょっと控えめな魅力は、今回の依頼主であるポールが、ストリートスクランブラースタイルのカスタムバイクを造りたいという願いを叶えるのに、最適なバイクでした。
デウス・シドニーのチーフ・カスタムビルダーであるジェレミー・タガンは、そのスタイルに存在感を与えるためキャニオン・モーターサイクル製のホイールを選択。しかもそのサイズはフロントに150サイズのタイヤが、リアに180サイズのタイヤを装着できる極太サイズをチョイス。イギリスのダウン&アウト・モーターサイクル製のワイドタイプのトップブリッジとアンダーブラケットをセットして、フロントタイヤのサイズアップに対応しました。またフロントフォークはスタンダードをベースに強化スプリングをセット。リアサスペンションは1インチ長くして車体姿勢も最適化。フランスのブレーキブランド/ベルリンガー製のブレーキキャリパーとブレーキディスクも採用しました。クラシカルなスタイルの「ストリートツイン」は、そのままでも十分に格好いいのですが、それじゃあオーナーのポールを満足させられません。そこで前後フェンダーはスチール製、レザーのフォークガードにケーブルカバー、エンジン下をガードするスキッドプレート、メインキーを移植してすっきりしたメーター周りをさらにすっきりさせるためにインジケーターの配置を変更し、モトガジェット製スピードメーターを組み込んだヘッドライトキットなど、たくさんのバーク製パーツを使用しました。
また純正採用されていた7/8インチのハンドルバーは1インチに、またスイッチボックスはモトガジェットMotone® 製に変更。そのほかパーパス・ビルド・モトのミラーや、カスタムテックのレバー類、ケラーマン製のウインカーで細部を固めました。
排気系は、ハイテックマフラーズ 製の排気管に、SCプロジェクト製のサイレンサーをセット。K&N製フィルター装着に合わせ、ダイノジェット製PCVで、エンジンに送り込む混合気の濃さを調整。完璧に仕上げました。
外装の仕上げにはカスタムペインター/ジャッズ・カスタム・ペイントによるシルキーなロングビーチブルーペイントと、バド・アース・トリムによるレザーワークが最高の仕事をしてくれました。
Build By - Jeremy Tagand
Photos By - Kenyon Batterson