エムロッド・ワンの「バリからの物語」 / デウス バリ インドネシア
さあ、ストリートアートの世界に飛び込もう。本格的なアートの世界へ。
エムロッド・ワンの最新ショーでは、グラフィティの文字が自由に舞っている。規範やルールから解放され、その姿を表しているのだ。エムロッドは、かつて壁に縛られていたアルファベットを根こそぎ自分の作品に落とし込んでいる。そして、それらを作品の中で解き放ち、私たちの想像力だけによって繰り広げられるショーを作り出しているのだ。
エムロッドは壁に描かれたスプレー缶アートを好むが、フランスからインドネシアへの旅がきっかけとなり、彼はモザイクの世界へと創作意欲を広げていった。
自身が影響を受けたアーティスト、そしてコラボレーションをしたストリートアートからサンプルを集め、世界各地で異なる時間に撮影された数千枚の写真の中からイメージを組み立てていく。間近で見ると、空間内でたくさんのものが次々と動き、数歩後ろに下がると、別の場所や時間を連想させるイメージのレイヤーが見えてくる。
人生と社会のコントラストを明らかにする非凡な作品。そのユニークさが、アートの愛好家たちをグラフィティの世界に没頭させるのだ。
もしチャングーにいたら、2023年5月13日から6月11日まで開催されているエムロッド・ワンの「テールズ・フロム・バリ」に是非足を運んで楽しんでもらいたい。