Q&A With Mikey | Bleach Design Werks

Q&A With Mikey | Bleach Design Werks


Q&Aセッション:マイキー・オジェダ|Bleach Design Werks 
デウス アメリカのバイクガラージで今年いっぱい ワークショップを展開する事になった Bleach Design Weks / ブリーチ デザイン ワークス 。
代表のマイキーにデウスアメリカがインタビューした内容のハイライトをご紹介します。

 

  • 名前と出身地を教えて 
  • 僕の名前はマイキー・オジェダ , カリフォルニア州ロサンゼルス出身。
  • バイクに興味を持ったきっかけは?

オートバイに興味を持ち始めた具体的な時期は覚えて無いけど、逆に興味を持たなかった時期はなかったと思っているよ。僕の親父は昔からバイクが大好きで、レースにも参加していたんだ。僕が物心ついた時には、目の前にバイクがあったんだ。ジェレミー・マクグラスのShowtimeのビデオを繰り返し見て、5歳の時に、僕にとっての初めてのバイクとなるKTM 50というキッズ向けモトクロッサーを買ってもらったのは忘れられないよ。

バイクを作り始めたのはいつから?

2018年末。ブランドとしてのBleachがデビューしたのは2019年。

  • オートバイを作る時に、誰から、あるいは何からインスピレーションを受けますか?

ファッションから多くのインスピレーションを受ける事が多いかな。僕自身はあまり流行りのスニーカーに詳しく無くて VANSのスリッポンばっか履いてるんだけど、弟はクールなシューズ(ジョーダンやNIKEのダンクなど)のバイヤーをしてるんだよ。バイクのカラーバリエーションのアイディアの多くは、シューズの組み合わせの中から創造するんだ。バイクのカラーとトリムについてのイメージが決まれば、アイディアを一気に組み立てるのさ。

  • Bleach Design Werksのインスピレーションは何から影響を受けたりする?

Bleachのインスピレーションは、僕がこれまでの人生で大事に愛してきたもの、関わってきたものすべてを混ぜ合わせ、一つのものにする事。今気に入っているのはデュアルスポーツバイク。都会でダートバイクを走らせるときの気持ちよさと言ったら これ以上無い位最高なんだよ。僕のインスピレーションの源の一つに、ストリートウェアレーベルであるFear of Godの創設者ジェリー・ロレンゾの存在も大きい。彼がNIKEのバスケットボールシューズをデザインした時に目指したのは、ジーンズに合わせてナイトシーンでも履くことが出来て、そして、実際にダンクシュートを決める時にも対応できるシューズを作ることだったと言っていたんだ。僕が、Bleachのバイクに込める想いも同じ感覚。僕のバイクを街中やパーティー、どこへでも、みんなのスタイルをキメるアクセサリーのような感覚で使ってもらいたいって思ってるよ。それと同時に、トレイルでジャンプしたり、サーキットを走ったりするのに必要な機能も全て備わっていることも大事にしてる。パフォーマンスとスタイル のどちらにも一切の妥協はしたく無いんだ。

  • Bleach Design Werksというブランド名の由来はあるの?

Bleachというブランド名は、自分が人生で初めて、自己有能感を感じた体験に基づいてつけたんだよ。なんて言うと、ちょっと堅苦しいね。

子供の頃にドラムを習ってて、覚えた曲を近所の友達の前で披露したいといつも思ってたんだけど、ドラムの先生は基本的な事しか教えてくれなかったんだよね。
それから、11歳の時、大好きだったNirvanaの曲を独学で練習し始めたんだ。部屋でへッドフォンを付けてドラムセットに向かってひたすら叩き続けまくってた。大好きな Nirvanaのファーストアルバム名 Bleach にあやかって、自分のブランド名をBleach に決めたんだよ。

 

  • プロ・モトクロス/スーパークロスでのキャリアと、キャリアプランにおけるさまざまな経験は、あなたが作るオートバイにどのような影響を与えていると思う?

この業界で6~7年ほど働いていたんだ。コール・シーリー(トップクラスのプロ・モトクロス/スーパークロスレーサー)は子供の頃からの親友の1人で、この業界に導いてくれまたんだ。彼の下で一緒に仕事を始め、様々な日常業務、例えばレースへの移動手配や練習の撮影などをしていたんだ。2年ほど続けた後、トロイ・リー社のプロ・モトクロス/スーパークロスレーサーや、様々な二輪レーサーのマネージャー業務等をしてキャリアを積む経験をさせてもらった。その後、TLD、アメリカン・ホンダ、TLD Red Bull KTM、ショーワ、KYB、KTMジュニア・チャレンジなどのアパレル部門を担当する事に。 そこでデザイナーや販売チームと共に、各レースチームのアパレルをすべて担当した経験を通じて、アパレル生産の全工程について学ぶことができたんだ。

自身のキャリアを振り返るとき、僕はここで得られた経験に心から感謝しているよ。だってチームはまだ若い小僧の自分を信頼してくれたんだからね。レースを共にしていたライダー達は自分と同年代で、彼らは仕事を始める前からみんな友達だった。毎週末、近場を一緒にトリップしたりしてた。他のチームメンバーはみんな年上。彼らは僕を、いつも何かを企んでいる目の離せない弟分のように感じていたのでは無いかな(笑)。その頃に、具体的にどのような影響を受けたかを話するのは難しい!レーサーも、チームメンバーも、みんな家族のようなもので、彼ら全員に愛情を持っているよ。あの時があったからこそ、今の自分があるといってもいいくらい。ほんとにそう思う。

  • これまでにどのようなクライアントにバイクを作ってきたの? 特にバイクのデザインプロセスについて、デザインを各クライアントのスタイルによって変えるのか、それともクライアントのバイクに対するアプローチの仕方によって変えるのか 聞かせてください。

ブランドを立ち上げて2年半の間に、色んな人がいるよ。ナイジャ・ヒューストン、ジャスティン・ビーバー、ベン・シモンズ、ブー・ジョンソン、コール・シーリー、アリゾナ・ゼルバス、レティシア・ブフォーニ、キース・キーファ・パーカー、そして 期待のユース ライダー ケラナ・ハンフリーの為にバイクを作ってきた。

デザインのプロセスは、クライアントによって大きく異なる。最も重要な事は、クライアントの人柄を踏まえ、どんななスタイルが似合うのかを考え抜く事。実際の作業に関しては、デュアルスポーツ500のシャシーを出発点とする。新しいクライアントと仕事をする時は、一般的にはカラーストーリーから考える。クライアントにどんなものでも良いから何からインスピレーションを得るのかを教えてもらうんだ。例えば家の色、時計、車、服、アート等。多くの場合、着ているものや個人のブランディング、見た目からインスピレーションを得る事が多いね。そして、そこで得られた色をCGによってバイクのディテールに反映させていく。CGから納得のいくものが出来たら、グラフィックやペイントのデザインに移っていく。CGの制作過程では、通常3つのバージョンを提供するようにしている。クライアントのイメージに近いもの、より繊細またはクレイジーなもの、そして僕がベストだと思うもの。イメージ案にOK!ゴーサインが出たら あとは組み立てのプロセスに進むんだ。

  • Deusブランドの第一印象と、今回のコラボレーションにおけるビジョンを教えて。どんなことを実現したい?

 デウスの第一印象はね、「デウスをもっと色々知りたい!」だった。デウスからの情報が足りないという事じゃなくて、デウスの服がもっと欲しい、ショップに行ってみたい、このブランドの一部になりたいと!って思ったんだよ。デウスは単なるオートバイのブランドというだけでなく、ブランドそのものに確固たる信念、世界観がある。僕は、その美しさ、一つ一つの服に注がれているクオリティ、そしてアートワークが本当に大好きなんだ。Deusの服を着るようになってからは、自分のスタイルに合わせるのが一番の楽しみとなったほど。僕のスタイルは、Deusの典型的なターゲット層には必ずしも当てはまら無いかもしれないけど、でも自身のスタイルに取り入れられるものがあると感じたんだよ。それが、今回のコラボレーションのビジョンにつながったんだ。

このコラボレーションを通じて、Deusブランドを更に様々な人達に知ってもらい、彼らによる新しいデウスの着こなし、またスタイリングを皆さんに見てもらえたら嬉しいなと思っている。服のデザイン面で、Bleachがシルエットやフィット感でストーリーを紡ぎつつ、アートワークのデザインを共同でおこなう事でデウスらしさも感じられるというコラボレーションにできればと思っている。

  • 今回のコラボレーションについてもっと詳しく教えて。

このコラボレーションでは多くのものを手掛ける事になる予定。店内でコラボ スペースの設営、バイクの組み立て、コラボレーションの舞台裏を紹介するビデオシリーズ、アパレルのカプセルコレクション、マスターフィルム/ルックブック等。その中でもビッグニュースは、デウスL.Aの店舗敷地内でのコラボスペースだね。これは デウスのライダー、フォレスト・ミンチントンと、Deus店内のワークショップ・スペースをDIYし、そこで自分がバイクを組み立てるというアイデアを打診したんだ。コンセプトをまとめて、オーストラリア本社のカービー、ネイサン、バリー、シャノン、スティービー、ジョーといった面々に提案したんだ。彼らは初日からこのプロジェクトに熱心に取り組んでくれて実現する事ができたってわけさ。オーストラリアやアメリカのメンバーと一緒に仕事ができる事が凄く嬉しいよ。

9月中旬にはオープニング・ナイト・パーティーをする予定。そこでバイクをバラしたりする事も考えている。クライアントとのワークショップを通じて、僕らの取組みを誰にでも分かりやすくできるように、そして多くの人を巻き込みたいと思っている。コラボスペース設営期間中は、ワークショップを複数回開催する予定。また月に一回、ファイアストーン・ウォーカーのハッピーアワーを開催も考えてる。僕がバイクを組み立てるところを、お客さんも一体となって参加できるイベント。バイクの組立て、バイク/アパレルのデザインにかかわる全てを見てもらうことで、メディアの皆にもこのプロジェクトの全容を理解してもらえると思ってる。今回のプロジェクトは、このような取組みの透明性を何よりも重要視していて、皆にもこのプロジェクトの一員となっている事を体感してもらって楽しんで欲しいんだ。

アパレルは既に動き始めてて、今、シルエットの一回目のサンプルをチェックしてるところ。今回 イベントに直接参加出来ない、でも、もっと色々見たい、知りたい!ていう人たちの為にコラボレーションの舞台裏ビデオシリーズを作って、BleachとDeusのチャンネルで近々見せれるようにも考えてる。

ここLAで全てを作るというのは、どういう意味を持つと考えている?

自分にとってL.Aはホームであり、ブランドのDNA。だからこそ、今回のプロジェクトでは、ローカルとそのリソースを活用したいと考えている。
デウスL.A店で 自分達のホームグラウンドとして、このイベントの為に地元の工場やパートナーと仕事をする事で、この街とその文化をできる限り巻き込んで活性化していきたいんだ。

このプロジェクトに参加するには、どうしたら良いかな? 

ワークショップのオープニングナイトは、このプロジェクト初のイベントだから是非参加してもらえたら嬉しいよ。今後は、ファイアストーン・ウォーカービールとのハッピーアワーも何回かやる予定だから、喉を潤しにでも遊びに来て欲しい。これらのイベント詳細は、BleachとDeus アメリカのSNSチャンネルで告知してくので 興味ある人はチェックしてみて。このプロジェクトの立ち上げから1ヶ月位になるけど、ワークスペースで毎日楽しく過ごしているよ。お店のドアが開いていたら、遠慮なんかせず気軽に声をかけて! 

All Love Mikey 愛をこめて  マイキーより