SPICY ENDURO - Sandi Maulana スパイシーエンデューロ - サンディ・マラウナ

SPICY ENDURO - Sandi Maulana スパイシーエンデューロ - サンディ・マラウナ

エンデューロ・レースはお好きですか? もしお好きなら是非ジャワ島に。どうやらジャワ島のエンデューロ熱は、相当熱いようです。

The Ampera Spicy Enduro(ASE2022)は、若くてユルいお茶飲み仲間達のグループ「People Of Worth(POW)」の発案によるエンデューロレース。最初は、みんなで楽しく走ろうぜぇ、なんて言っていましたが、いつの間にか話は大きくなり、自動的に周回数やタイムが計測できるトランスポンダを、IMI(Ikatan Motor Indonesia/インドネシアモーターサイクル協会)の協力のもと、参加者全員が装着するような本気のレースになっちゃいました。もちろん参加者の目はみな三角になるほど、真剣そのものです。

ASE2022はPOWが初めて開催するイベントで、エンデューロレースと週末のキャンプ、地元バンドによるライブ音楽、沢山のビンテージバイクやクルマ、そして食べ物や飲み物を楽しくミックスしたもの。サーキットで1日を過ごした後の食事はとても重要です。まぁ食事は、毎日が重要なのですが…
このイベントの基本的なアイデアは、周囲の街から気の合う仲間を集めて、西ジャワのチアミス地方にある、360度の眺望が楽しめる美しい丘の上に集まり、そこにエンデューロ・コースを作ってレースをする事でした。そういった意味では、POWの目論見は成功したと言えるでしょう。

デウス・バリに入り浸ってオフロードレースにどっぷりと浸かってしまったサンディ・マウラナは、勿論このイベントに参加しました。自宅からASE2022のコースまでは約300km。インドネシアではクルマで約7時間もかかるというのに、迷うことなくエントリーし、何ヶ月も前からこのイベントのために練習してきました。

サンディ達はコースに到着し、その中の坂道をゆっくりとクルマでの登っていくと、コースとキャンプ場が見えてきました。その景色は素晴らしく、気分は最高潮。とはいえ、遠い道のりをクルマで走ってきたサンディ御一行は、長時間、狭いクルマのシートに座っていたお尻の痛みと疲労でいっぱい。直ぐにテントを張る場所を決め、食事の準備、挨拶、そして明日の大事なレースの為の休息と、忙しく動き回っていました。
少ししてテントのフラップを開けると、夜遅くまで集まってくるテントやバイクを横目に、サンディはすぐにそのロケーションに目を奪われました。見渡す限り、地平線まで続く丘陵地帯。エンデューロレースには最適な、本当に手つかずの美しい楽園が広がっていたのです。
翌朝、レースは早めにスタートするという事で、みんな早々に身支度をしていました。そして腹ごしらえを済ませ、みんなの関心はバイクへ。レースに参加するマシンの整備と調整を行います。 
こうして、レースが始まりました。ジャンプして、全開で加速して、リアタイヤを滑らせて、時々転んだりして、そして日陰でリラックスする。それを繰り返しながら、そのレース三昧の1日が終わりました。そう、終わっちゃったんです。

でも心配はいりません。この美しい景色もコースも無くならないし、ここでのレースもそう遠くない未来に、また開催されるでしょう。という事で、これからもジャワ島でのエンデューロをよろしくお願いします!

Rider: Sandi Maulana   Shooter: ferrianalka