スワンク・ラリー チュニジア編 – 砂漠への旅と帰還
スワンク・ラリー・チュニジアの第一回大会は、”素晴らしい“ の一言に尽きた。デウス エクス マキナとアドベンチャー・ライディング、そしてエンデューロの魔術師アレッサンドロ・ボットゥーリによる共同制作で行われた今回のイベント。その構成は完璧で、誰もが気軽に参加できつつ、土埃を愛する達人ライダーたちにとっても十分な難易度が保たれていた。イベントは5日間。その期間で、私たちはチュニジアの美しい砂漠地帯を800km走破したのだった。
ルートは、ドゥズからキャンプ・ズメラ、マトマタ、キャンプ・マルスとへと進み、ドゥズに戻ってくるというもの。永遠に続くような道、有名なサハラ砂漠、岩だらけの丘。ラリーマニアにとっては夢のようなコースだ。果てしなく続く砂の海を(時々低木を通り過ぎながら)一人で走った時の感動は、ずっと記憶に残るだろう。
日中の息を呑むような景色、そして困難な地形に加え、夜の砂漠でのキャンプというユニークな体験もあった。テントはまるで絵のように美しい場所に設置され、見事な砂丘が美しい背景を飾る。設備自体は確かに素朴なものだったが、その分、価値ある経験を得ることができた。居心地の良いテントに温かみのある雰囲気。私たちはテーブルを囲んでチュニジアのご当地料理を食べ、その日のストーリーを皆で共有して語り合った。
バイクのコースとは関係ないが、チュニジアのツアーに欠かせないのが、マトマタにあるスター・ウォーズの映画のセットを訪れること。この地域の象徴である地下住宅は、ルーク・スカイウォーカーのタイトゥーン家として使われていた。これはもう、寄り道するしかないだろう。
いつものように、この旅の風景と同じくらい、参加者の友情も美しかった。アドベンチャーライドへの愛を共有する人々に囲まれていると、仲間意識が芽生えないわけがない。チャンピオンであろうと、砂浜を走るのが初めてであろうと、参加者は皆、同じ冒険をする仲間たち。
この大会で大切なのは、競うことではなく、体験することなのだ。
この場を借りて、スポンサーのヤマハ、ダンロップ、GNVにお礼を言わせてほしい。彼らの協力がなければ、このイベントは実現しなかっただろう。そして、この素晴らしい旅に参加してくれた参加者の皆にも感謝。皆の熱意とエネルギーで、第一回スワンク・ラリー・チュニジアを、忘れられない冒険へと導いてくれてありがとう。
photo by @rally.pov