カワサキW650をベースにしたハードテイルのカスタムは、それほど前例があるわけではありません。ハードテイルとは、リアショックを持たないフレームのこと。乗り心地は、少し悪くなりますが、フロントフォークを繋ぐフレーム先端から、リアホイールを支えるフレーム後端までを一直線に結ぶ、美しいボディラインを造りあげることができ、古くから人気があるカスタムスタイルなのです。
W650はリアショックを持つ一般的なスタイルのバイクですから、カスタムを担当したデウス・シドニーのチーフビルダー/ジェレミー・タガンはフレームを大改造したわけです。フロントフォークを繋ぎ、エンジンを搭載するフレーム前側はスタンダードのままとしながら、リア周りを切り落とし、そこにオリジナルで製作したハードテイル仕様のリアセクションを溶接したのです。
またその美しいフレームラインを強調するために、フロントホイールを21インチに大径化&リアホイールを17インチに小径化。そしてそれをオレンジにペイントしています。またヤマハSR用の燃料タンクを絶妙な角度でフレームにセットすれば、この美しいマシンのできあがり。燃料タンクの先端に小型メーターを仕込んだので、ハンドル回りもシンプルになりました。
BIKE BUILDER: Jeremy Tagand - The House of Simple Pleasures, Australia
DONOR BIKE: 2003 Kawasaki W650
CHASSIS: Stock front section with Deus hardtail
ENGINE: Custom ceramic-coated 2-into-1 exhaust; K&N air filters
BODYWORK: Modified Yamaha SR400 tank; stainless steel front & rear fenders
SUSPENSION: Stock forks
WHEELS & BRAKES: 21in front, 17in rear rims laced to stock hubs; Dunlop D408 tyres; stock brakes
DETAILS: Sprung single seat; 4.5in headlight; custom electrics box; Daytona Velona speedo; swept drag bars; bullet indicators
@jeremy.tagand
@deushouse
Photo: @carbyt