オーストリアのバイクブランド/KTMが造り上げるマシンは、カスタムされる機会が少ない。その理由は簡単、細部まで緻密に計算され尽くしたボディデザインが、カスタムの余地を残していないからです。
この「Scrappier スクラピェ」のベースになったKTM RC8は、折り鶴のようなエッジと面で構成された車体デザインが特徴。そう、それはバイクデザインにおけるキュビズムとも表現出来るでしょう。そのボディを、大胆にもすべて取り払い、ハンドメイドのアルミボディ特有の緩やかなラインを持つ、新しいボディデザインを造り上げたのは、デウスUSAのメインビルダーであったマイケル“ウーリー”ウーラウェイでした。
フルカウルを装備したスーパースポーツバイクの、そのフルカウルを取り払い、ネイキッド化したカスタムスタイルを“ストリートファイター”と呼びます。しかしこの「Scrappier」は、ストリートファイターというカテゴリーには収まらない、豊かな個性を持ったマシンなのです。
BIKE BUILDER: Woolie - The Emporium of Postmodern Activities, USA
DONOR BIKE: 2008 KTM RC8
CHASSIS: Stock main frame with custom subframe; stock swingarm
ENGINE: Akrapovic titanium exhaust; K&N filter
BODYWORK: Hand-formed aluminium tank, tail unit, radiator cowls & front plate; carbon-fibre front fender
WHEELS & BRAKES: 17in Marchesini forged wheels; Bridgestone tyres; Magura master cylinders; Brembo calipers; Beringer front discs
DETAILS: Rizoma bars; Rizoma mirrors; custom leather tank strap; custom seat
@wooliesworkshop
@deusemporium
Photo: @nevin.pontious