デウスUSAのカスタムビルダーであるマイケル・ウーラウェイがデザインしたこのマシンは、まさに速く走るためだけに製作されました。ベースとなったのは1978年式のトライアンフT140 。しかし使用されたのは、排気量750ccのOHV並列2気筒エンジンのみ。フレームは、フラットトラックレース用のスペシャルフレームなどを製作するC&J製で、この車両の為だけに2セットのみが作られました。
エンジンはメガサイクル製カムや軽量で高強度のクロモリ素材のプッシュロッド、吸気ポートを加工し特別に製作したバルブもセット。キャブレターにはミクニ製TM34を採用しています。またフロントフォークはオーリンズ製の正立タイプ、モノサス仕様としたリアサスペンションはサスペンションのスペシャリスト/ジミー・ウッドが運営するモトサロン製。前後17ホイールとし、近代的なハンドリングを手に入れています。
そして燃料タンクは、1960年代にロードレース世界選手権(現MotoGP)で活躍したホンダ製ワークスレーサーをモチーフにした前後長が長いロングタンクを、ウーラウェイ自らアルミ板から叩き出して製作しました。
All photos by Harrison Mark