Nut Kwaka ナッツ・クワカ

Nut Kwaka ナッツ・クワカ

Nut Kwaka/ナッツ・クワカ」と名付けられたこのカワサキW650ベースのカスタムマシンは、いまだ世界中にファンが存在する6070年代のアメリカン・チョッパーと、いまや世界中に影響を与えまくっている日本のカスタムバイクシーンからインスピレーションを得て製作されています。車両を製作したDeusシドニーのチーフ・カスタムバイクビルダーのジェレミー・タガンは、2023年のヨコハマ・ホットロッド・カスタムショーに合わせて初来日し、そこで多くのビルダーや彼らが製作したバイクを見て/触れて/話し込んで、とにかく影響を受けまくっていたので、この「Nut Kwaka」は西洋と東洋を掛け合わせた、ジェレミーの思いで的なものかもしれません。

カスタムベースとなったこのW650は、2008年にオーストラリア・シドニーにやって来てから、さまざまな人生を歩んできました。最初はノーマルのW650だったのに、ハードテイルやピーナッツタンク、それにフロント21インチ/リア17インチホイールを装着したDeusのカスタムバイク/Deus Bobber-sakiになりました。

10年後、ジェレミーはこのバイクを買い戻し、低いハンドルにヤマハSR500用タンクを付けて、さらにはスノーモービルに搭載されるSki-doo 製のターボを組み込んで、ボバー・クロス・ドラッグバイクという壮大なカスタム計画を立てていました。でも計画は中止になり、その後このバイクはガレージの奥で眠ったままになっていたのです。

このW650の新しい人生が動き出したのは、新しいオーナーが決まってから。アメリカンスタイルのジャパニーズ・ボバーというスタイルを新オーナーが希望してからでした。

ホイールは21インチ/17インチから、前後16インチのボバースタイルに。太くなったフロントタイヤをフロントフォークにセットするため、トップブリッジとアンダーブラケットは、DNA Customs製のアルミ削り出し。燃料タンクはハーレーダビッドソンのスポーツスター用を加工して装着。サボテンをモチーフにしたユクークなシッシーバーはHypnic Jerkが製作しました。ハンドルは、フロントフォークのトップキャップにセットするラビッドバーを採用。フロントフォークからハンドルへと繋がる美しいラインを造り上げています。

ペイントはJuds Custom Paintによるもの。スポークホイールの根本やシートスプリング、アクセルのハウジングやハンドルエンド、イグニッションスイッチに燃料タンクキャップは真鍮製です。

で、モデル名になった「Nut Kwaka」って、どういう意味?とジェレミーに聞いたらこんな答えが返ってきました。

Kwakaはオーストラリアでのカワサキのニックネーム。Nutは、そのー、あれだよ、男の子の股間にあるアレ。この車両はリアサスペンションが無いだろう。だからNutがクラッシュしないように気をつけてねってことで、クラッシュとKwakaを掛け合わせたわけ。まぁ、オヤジギャグ的な感じかな』

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